こんにちは!はなです!
「はなハン検2級合格までの道のり」、今回はシリーズ第7弾です!
前回の記事(シリーズ第6弾)では、合成語や派生語の否定形がなぜ難しいのか、そして「안」を使うと不自然になったり誤りになったりする代表的なパターンについて詳しく解説しました。
>>前回の記事はこちら
今回は、前回の記事で少し触れた「合成語や派生語で、例外的に『안』否定形も使うことができる言葉のパターン」に焦点を当てて、詳しく見ていきます!これらの言葉は、「-지 않다」で否定することもできますが、「안」を使えることで、より自然な韓国語表現の幅が広がります。
この記事を読めば、
- 例外的に「안」否定形も使える合成語・派生語のパターンが分かる!
- 「안」と「-지 않다」で否定する際のニュアンスの違いが分かる!
- よりネイティブに近い自然な韓国語運用能力が身につく!
「안」否定形が使えるパターンを理解して、さらに一歩進んだ韓国語運用能力を身につけましょう!
前回の復習:合成語・派生語の否定形が難しい理由
前回の記事で詳しく見ましたが、合成語(複数の言葉が組み合わさった言葉)や派生語(元の言葉に接頭辞や接尾辞が付いてできた言葉)は、単語の構造が複雑なため、短い否定形「안」が直接語幹に馴染みにくいという特徴があります。このため、これらの言葉の否定形では、単語の構造に左右されにくい、「語幹 + -지 않다」という長い否定形が圧倒的に多く使われ、そして自然な表現となります。
前回の記事では、特に「안」を使うと不自然になる代表的なパターン(「名詞 + 하다」合成動詞の一部、特定の接頭辞・接尾辞派生語、状態変化を表す言葉など)について詳しく解説しました。
今回は、それらのパターンとは異なり、例外的に「안」も使える合成語・派生語のパターンに注目します。
【例外パターン】「안」否定形も使える合成語・派生語
ほとんどの合成語や派生語では「-지 않다」を使うのが自然ですが、中には「안」否定形も使える言葉があります。ここでは、代表的なパターンをいくつかご紹介します。
パターン①:-아/어連結語尾 + 動詞 の合成動詞
動詞の語幹に 「-아/어」という連結語尾がつき、さらに「가다」「오다」「だ」といった動詞が結合してできた合成動詞です。動作の方向や継続などを表します。これらの合成動詞は、「안」否定形もよく使われます。
【-아/어連結語尾合成動詞とその否定形】
言葉(原形) 意味 | -지 않다 안 + 原形 |
앉아가다 座っていく | 〇앉아가지 않습니다 〇안 앉아가다 |
들여오다 中に持ってくる | 〇들여오지 않습니다 〇안 들여오다 |
걸어다니다 歩き回る | 〇걸어다니지 않습니다 〇안 걸어다니다 |
돌아가다 帰っていく | 〇돌아가지 않습니다 〇안 돌아가다 |
나아가다 進んでいく | 〇나아가지 않습니다 〇안 나아가다 |

「~て行く」「~て来る」みたいな合成動詞も「안」が使えるんですね!これは動作を表す言葉だからかな?
パターン②:「一音節 + 하다」の形に見える言葉
厳密な文法的な分類は複雑ですが、 통하다 (通じる:통 + 하다) や 구하다 (求める:구 + 하다) のように、「一音節に『하다』が付いたように見える言葉」も、「안」否定形がよく使われます。これらは合成語や派生語の一部に含まれます。
【「一音節 + 하다」の形に見える言葉とその否定形】
言葉(原形) 意味 | -지 않다 안 + 原形 |
통하다 通じる | 〇통하지 않습니다 〇안 통하다 |
구하다 求める | 〇구하지 않습니다 〇안 구하다 |
꾀하다 企てる | 〇꾀하지 않습니다 〇안 꾀하다 |
말하다 話す | 〇말하지 않습니다 〇안 말하다 |
일하다 働く | 〇일하지 않습니다 〇안 일하다 |

確かに、「안 말하다 (話さない)」「안 일하다 (働かない)」は自然に使いますね!このパターンも「안」が使えるんだ。
パターン③:受身・使役を表す派生動詞
受身(+-이-/-히-/-리-/-기-)や使役(+-이-/-히-/-리-/-기-/-우-/-구-/-추-)の接尾辞が付いてできた派生動詞です。これらの言葉の否定形は、「안」と「-지 않다」のどちらも使うことができます。
【受身を表す派生動詞とその否定形】
言葉(原形) 意味 | -지 않다 안 + 原形 |
보이다 見える:보다 + -이- | 〇보이지 않습니다 〇안 보이다 ※안を使うと「視覚的に見えない」のニュアンスが強い |
들리다 聞かせる:듣다 + -리- | 〇들리지 않습니다 〇안 들리다 ※안を使うと「音として認識できない」のニュアンスが強い) |
읽히다 読まれる:읽다 + -히- | 읽히지 않습니다 〇안 읽히다 |
【使役を表す派生動詞とその否定形】
言葉(原形) 意味 | -지 않다 안 + 原形 |
먹이다 食べさせる:먹다 + -이- | 〇먹이지 않습니다 〇안 먹이다 ※を使うと「食べさせようとしない」「意図的に食べさせない」のニュアンスが強い |
보이다 見せる:보다 + -이- | 〇보이지 않습니다 〇안 보이다 ※안を使うと「意図的に見せない」のニュアンスが強い |
울리다 泣かせる:울다 + -리- | 〇울리지 않습니다 〇안 울리다 ※안を使うと「意図的に泣かせない」のニュアンスが強い |
읽히다 読ませる:읽다 + -히- | 〇읽히지 않습니다 〇안 읽히다 |
낮추다 低くする:낮다 + -추- | 〇낮추지 않습니다 〇안 낮추다 |

受身や使役の言葉でも「안」が使えるんだ!これは、文法書で習った「안」のルールが当てはまる感じがしますね。
「안」と「-지 않다」のニュアンスの違い
「안」と「-지 않다」は、どちらも否定を表しますが、同じ言葉に使われた場合でも、ニュアンスが異なることがあります。
- 「안」否定形: 主語の意図的な否定や、単に「~しない」という事実や状態の結果を述べる場合に多く使われる傾向があります。比較的口語的で、短い表現です。
- 例: 오늘 안 가요. (今日は行きません。 – 行かないと決めた意図)
- 例: 예쁜데 안 보여요. (きれいだけど、見えません。 – 視覚的に見えない状態の結果)
- 「-지 않다」否定形: より一般的な否定を表し、客観的な事実や、単純な状態の否定に広く使われます。文語的・口語的どちらでも使え、表現も長くなります。
- 例: 오늘 가지 않아요. (今日、行きません。 – 行かないという事実)
- 例: 잘 보이지 않습니다. (よく見えません。 – 見えにくいという状態)
「안」否定形も使える言葉のパターンでは、このニュアンスの違いを意識すると、より自然な韓国語表現ができるようになります。特に受身動詞で「안 보이다 (見えない)」というと「視覚的に見えない」、「보이지 않습니다」というと「存在しない、見つからない」のようなニュアンスの違いが出る場合があります。
まとめ:否定形「안」が使える例外を理解しよう!
今回は、前回の記事に続いて、合成語や派生語の否定形の中で、例外的に「안」否定形も使える言葉のパターンについて詳しく見てきました。
- -아/어連結語尾 + 動詞 の合成動詞
- 「一音節 + 하다」の形に見える言葉
- 受身・使役を表す派生動詞
これらのパターンに該当する合成語・派生語は、「-지 않다」だけでなく「안」も自然に使うことができます。そして、使う否定形によってニュアンスが異なることもあります。
この知識を身につけることで、ハン検2級の文法問題や聞き取り、そして日常会話でも、より自然で正確な韓国語を使うことができるようになります。
合成語・派生語の否定形は少し複雑ですが、前回の「안」が使えないパターンと今回の「안」も使えるパターンをセットで理解することで、整理して覚えることができます。
「はなハン検2級合格までの道のり」、次回は別の文法について深堀りしたいと思います。お楽しみに!
一緒に合格目指して、열심히 공부해 봅시다! 화이팅!
